~日々の気になるメディアトピックを気ままにコメント分析~

Wednesday, February 23, 2011

リビア、引き続き…

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おととい、ベネズエラへ亡命か?との噂も流れ、「カダフィ大佐が退散中…」と書いたが、やはり一筋縄ではいかない。

カダフィ大佐はちゃんとリビアの首都トリポリにいて、昨日の夕方はテレビ中継にて国民に呼びかけた。晩年はますますエキセントリックな人物として知られていたけれど、語る姿はやはり尋常ではない。

この様子を見る限り、ベンアリやムバラク前大統領たちのように亡命や引退など考えられない。国が滅びようと最後まで戦いぬく意気込み。背筋が寒くなる。

そして、姿はもとより仰天するのがスピーチの内容。「リビアの民よ、反乱分子と戦え、今夜より戦闘機材を準備する」などと国民同士の内戦を促している。昨日の朝からの情報によれば、すでにあちらこちらで戦闘機による空爆や地上戦による被害者が続出している。

しかし、新聞記者が締め出されているので、情報が乏しく、殺戮の度合いが懸念される。しかも、カダフィに雇われた多数のアフリカ人傭兵の仕業により死者が続出しているという。今日になってようやく、各国のジャーナリストたちがチュニジアやエジプト国境から「非合法に」進入できた模様。情報が少しずつ増えてきた。ル・モンドのジャーナリストも潜入できた様子。

明らかに市民の虐殺が懸念されるというのに、国連安保理は昨日一日中話し合った結果「暴力行為を非難」する声明を発するにとどまり、非常事態だと言うのに国連軍介入などの具体案はなし。やはり、中国、ロシアの尻込みか。

一方で、世界各国の外交官をはじめ、陣地がえを発表するリビア高官は後を絶たない。遅かれ早かれカダフィ体制の行く末は明らかなだと思われるのに、毒を食らわば皿まで?

それともまだ体勢を立て直せると思っているのだろうか。今日、副外相がリビア東部のデルナにアルカイーダのメンバーがイスラム主義の「首長国」を設立したと発表。お決まりの「イスラム主義」を持ち出した脅し…。

そんな中、イランの反応が興味深い。2年前に自国の抗議運動を武力で鎮圧したアフマディネジャド大統領自身が、本日テレビで、リビアの国民に対する武力行使を声高に糾弾した。チュニジア、エジプトの反体制運動の際にも「民衆はイスラム国家を望んで戦っている」などと目的を都合のいいようにすり替え、蜂起を支援するメッセージを発したイラン首脳陣は、内心はかなりビビッているに違いない。

いずれにしても、死者の数もソースにより300人(政府発表)から1万人(アルアラビアTV)と幅があり、まだまだリビアに関する情報は錯綜している。明日には少し明瞭になってくるだろうか。

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